2022年08月29日

「教科別Qubena活用セミナー」開催レポート 理科&社会編

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はじめに

皆さまこんにちは。株式会社COMPASSマーケティング部の谷口です。
今回は、2022年7月26日から開催した「教科別Qubena活用セミナー」のうち、7月26日に行われた理科編8月2日に行われた社会編のレポートをお届けします。 アーカイブ動画もございますので、ぜひご覧ください。

「教科別Qubena活用セミナー」とは?

「教科別Qubena活用セミナー」は、Qubenaをご利用中の自治体・学校関係者の皆さま、特にQubenaをお使い始めの皆さま、これからQubenaを授業に取り入れたいとお考えの皆さまに向けたオンラインイベントです。
教科ごとに搭載問題の特徴や活用ポイントをご紹介し、また実際にQubenaをご利用頂いている先生方にご登壇頂き、授業内外での実践事例についてご共有頂きました。
本レポートではご登壇頂いた先生方の実践事例について、概要をご紹介致します。

 

【7/26開催】中学校理科編

中学校理科編では、北海道利尻富士町立鴛泊中学校の林 英樹先生より事例をご共有頂きました。【アーカイブ動画】
※鴛泊中学校の取り組みの詳細については、キュビナレッジ#4のアーカイブからご覧いただけます。

 

Qubenaを組み込んだ授業・評価方法について

今回のセミナーでは理科の授業方針として、以下の2点についてご発表頂きました。

  • 基礎・基本の着実な定着⇒Qubenaの効果的な活用
  • 学習評価の改善⇒客観的なデータを蓄積、一部でQubenaを活用

基礎・基本の着実な定着

Qubenaは基礎・基本の定着において特に力を発揮できる教材ですが、主に以下の3つの観点で授業内での利用をされていました。

①単元の導入で活用
小学校範囲を含む既習事項の定着度を確認するために、該当する範囲をワークブックで配信し、振り返りとして簡単なテストを実施しています。



②授業の振り返りとまとめ

Qubenaマネージャーで、配信したワークブックの解答数・正答率を確認することができます。
正答率順に問題を並び替え、正答率が低い問題をすぐに見直し、生徒と一緒に確認を行っています。



③単元テスト(市販)前に取組状況や習熟度を確認

同じくQubenaマネージャーで、生徒ごとの習熟度や進捗を確認することができます。
習熟度がBやCの生徒については全体の勉強時間や苦手範囲を確認し、丁寧な指導を授業で行うようにしています。
このような全体・個別指導を行うことで、知識・技能については市販の単元テストで平均70点を全学年で下回ることがないという結果も出ています。Qubenaで知識・技能が確実に定着しているために、生徒の論理的思考力を育む時間を創出することもできています。

学習評価の改善

学習評価としては、客観的なデータをどのように入手し組み合わせ、適切な評価を行うかを検討していました。Qubenaについては大きく2つの観点で評価に加えています。



①「知識・技能」の評価での活用


知識・技能の評価対象としてQubenaの取組状況についても取り入れていて、理科では55点満点の中の10点分として生徒へ事前に提示しています。 該当範囲の習熟度を、A=5点・B=3点・C=1点のように数値化し、細かい単元ごとに計算して達成率を算出しています。


②「主体的に学習に取り組む態度」の評価での活用
Qubenaの学習時間や正答率、また1週間でできるようになった問題数などを数値化し評価の一つとしています。

導入後の成果

紙ベースでは到底取り組むことのできない量の問題を解くことができたり、生徒の間違いによって繰り返し出題されたりと、Qubenaで定着率の向上が図られています。
また理科・社会が先行してQubenaに取り組んできましたが、評価や生徒の反応を見て今年度は他の教科でも取り組みが始まり、基礎学力を高める試みが学校全体で行われています。

 

【8/2開催】中学校社会編

中学校社会編では、東京都世田谷区立深沢中学校の佐藤 哲先生より事例をご共有頂きました。【アーカイブ動画】
※深沢中学校の取り組みの詳細については、キュビナレッジ#1のアーカイブからご覧いただけます。

 

Qubenaを組み込んだ授業について

今回のセミナーでは社会の授業方針として、以下の2点についてご発表頂きました。

  • 実践事例⇒授業導入・授業まとめ・復習
  • 導入後の変容⇒指導の個別化→個別最適な学び

授業事例

社会では、主に授業導入・授業まとめ・復習の3つのポイントで使用しています。

①授業導入

授業の冒頭5分で前時の学習内容を、また授業のまとめの時間で本時の学習内容をQubenaで出題しています。その時に正答率の低い問題をモニターで投影し、できていない問題の解説を行っています。その場ですぐに生徒の理解度が分かるという点が、授業のしやすさにも繋がっています。
時には生徒から、「先生、それ説明していなかった」と言われハッとすることもあり、授業を組み立てなおすということもあります。


②授業まとめ

授業のまとめでもQubenaを使用しますが、さすがに今日学んだことだから覚えているだろうと思っていても、正答率の低い問題があることもあります。
例えば「産業の空洞化」に関して学習した後に、自分は簡単だと思っていたが実際は正答率が低いことがありました。そこでその言葉をなるべく使って授業を進行していこうというように、自分自身にフィードバックすることができました。


③復習

夏休みなどの長期休業中でも課題を出すことができるため、学びを止めることがなく非常に有効だったと感じています。
長期休業中でもリアルタイムで進捗率や正答率が分かるため、場合によってはこちらから生徒へ電話し、学習について悩みがないかヒアリングするといったことを実施しました。長期休業中に声をかけられる点が非常に有効でした。


導入後の変容

導入後は生徒・教師共に様々な変容があったと感じています。


①生徒の変容

Qubenaで以前よりも授業が分かるようになったことで、生徒が意欲的になったと感じています。また社会が苦手な生徒もいますが、Qubenaではヒントがでてきますので、何度もトライをする生徒が出てきました。諦めず粘り強く学習に取り組めるようにもなってきています。


②教師の変容

深沢中の教員は、授業改善に対して非常に意欲的になってきています。さらにQubenaで授業の時間を削減でき、スムーズに進めることもできています。 個人的にはワークブックを配信することにより、プリントの作成が必要なくなったことも大きいですし、Qubenaマネージャーで生徒それぞれの強みや弱みも分かるようになったため、適切な指導ができるようになりました。
最後に、Qubenaをこれから使おうと思われている先生がいましたら、まずはワークブックを使ってみてはいかがでしょうか。授業で配信してみて頂けたらと思います。

 

最後に

今回は各教科にスポットを当てた初めてのセミナーでした。ご参加頂いた皆さま、またアーカイブ動画をご覧頂いた皆さま、いかがでしたでしょうか?
今後もCOMPASSではこのようなセミナーを開催して参りますので、ぜひ 「研修会・イベント情報」にて最新情報をご確認ください。
次回は7月28日に行われた英語編、8月4日に行われた数学編のレポートをお届けします。