これまで生徒の習熟度や理解度は、テストを実施し採点をして初めて先生が把握できるものでした。テストを実施しない間は先生が生徒の反応を見て判断しなければならず、先生自身の勘や経験に左右されていました。
Qubenaを授業の一部に取り入れることで、生徒の理解度を細かく把握しながら授業を進めることができます。これによりメリハリをつけた授業展開が可能になり、結果として授業時間を短縮させる効果も期待できます。(短縮できた時間は例えば「教科横断型の『探究的な学び』」などにあてていただけます。)
社会科を例とした授業の進め方
標準的な単元計画例
標準時間割 | ヨーロッパ州・アフリカ州(地理) |
---|---|
1時間目 |
ヨーロッパ州をながめて |
2時間目 |
ヨーロッパ統合の動き |
3時間目 |
持続可能な社会に向けて |
4時間目 |
EUがかかえる課題 |
5時間目 |
ヨーロッパ州を振り返ろう(節のまとめ) |
6時間目 |
アフリカ州をながめて |
7時間目 |
アフリカの産業と新たな開発 |
8時間目 |
発展に向けた課題 |
9時間目 |
アフリカ州を振り返ろう(節のまとめ) |
授業準備
Qubenaマネージャーから前時の授業範囲の問題を選択してワークブックを作成・配信しておく(作業時間3~5分)
<おすすめのワークブック設定>
適切な問題を自動出題する:☑オン
「全体の目標時間」超過時に強制終了する:☑オン
説明・ヒント設定:◎表示あり
確認パート・復習パートON
単元全体の流れ
授業の進め方
授業は前回の復習としてQubenaのワークブックに取り組むところからスタートします。
単元(テーマ)の合間にQubenaを取り入れることで、生徒は授業のポイントをすぐに復習することができます。一問一答で採点結果がわかるので、理解できていなかったところ・復習すべきところが明確になります。
先生はQubenaマネージャーから問題の正答率や解答時間を確認し、補足説明が必要かどうかを判断します。もしクラス全体の正答率が低ければ、重点的に補足や解説を行います。
これにより多くの生徒が理解できなかったことを放置せずに、きちんと理解した上で授業を進められるようになります。
解説を行ったあとは、新しい内容の講義に入っていきます。クラスの理解度を把握した状態で次の単元に進めるので後戻りが少なく、スムーズに授業を進めることができます。
また、教科書を丁寧に・繰り返し説明していた部分も、理解度が高ければ簡潔に、そうでなければ重点的にと、メリハリをつけることができます。
さらに「クラスAではこの内容の理解が弱かった→クラスB・Cでは重点的に解説しよう」といった先生自身の授業改善の分析としても活用いただくと、全体として授業内容が洗練されていきます。
振り返り
単元全体を通して理解度が低かった問題を中心としたワークブックを配信します。テスト前に再度問題を解くことで生徒は現状の理解度を知ることができます。繰り返し解くことで定着度もあがります。
ワークブックが終わったら、各自苦手な箇所を復習するなどテスト対策の時間にあてます。
授業時数の変化
この例では、標準9時限で構成される内容を、6時限に短縮できました。
節のまとめの時間(2時限分)を各授業内に分散させ、前時の復習としてQubenaに取り組みます。また、単元の内容によっては2時限かけるところを1時限にまとめることで、さらに時数を短縮させています。
創出できた7〜9時限目で、『探究的な学び』を実践する時間にあてていただくことができます。
まとめ
講義→Qubena→解説→講義 のサイクルを取り入れるメリットは以下4つです。
①細かく生徒の理解度を把握することができます。
②生徒にフィードバックすべきポイントが明確になります。
③丁寧に繰り返し説明していた講義内容にメリハリをつけることができます。
④授業改善のためのデータとして活用いただけます。