福岡市の中学校では、単元の理解度確認や受験前の復習など、学習場面に合わせたキュビナ テストの活用が進められています。活用シーンや導入後の変化について、福岡市立城西中学校、福岡市立春吉中学校、福岡市立那珂中学校の3校の理科の先生への取材を基にレポートします。
キュビナ テスト導入以前の課題
- 紙のテストでは実施から返却までに時間がかかり、振り返りや解き直しの時間を授業内で十分に確保できない
- 自作の単元テストでは、問題作成・印刷・採点・返却・記録まで含めて、教員の業務負担が大きい
- 行事や校務が立て込む時期には、小テストの実施自体を見送らざるを得ないこともあり、単元ごとの定着確認の機会を安定して確保しきれない
キュビナ テスト導入後に感じる効果
- 結果がすぐに返却されることで、生徒はテスト直後に自分の理解度や間違えた問題を確認できるようになり、意欲的な振り返りや解き直しにつながっている
- テスト作成・印刷・採点・記録・集計にかかる業務負担が大きく軽減され、単元ごとの定着確認の機会を無理なく確保できるようになった
- 紙での学習に苦手意識のある生徒も取り組みやすく、キュビナ(ドリル)と同じ端末上で完結するキュビナ テストが日々のドリル学習の前向きな目標になり、主体的な学びのサイクルにつながっている
キュビナ テストの活用シーン
- 授業内での単元の振り返り
- ・授業内での単元の振り返りや重要語句の定着確認として、単元の学習終了後や定期試験の前後にキュビナ テストを活用
- 受験前の復習教材
- ・中学3年生の授業内容終了後、受験前の復習教材として、紙の問題集だけでは不足しがちな問題数や難易度の幅を補う形でキュビナ テストを活用
今回取材した福岡市内の中学校では、大きく分けて2つの使い方でキュビナ テストを活用しています。
1つ目は、授業内での単元の振り返りとしての活用です。単元の学習が終わったタイミングや定期試験の前後にキュビナ テストを実施し、生徒が自分の理解度を確認したり、間違えた問題をその場で振り返ったりする機会として位置づけられています。
春吉中学校では、重要語句の定着確認のためにこれまで自作していた小テストの代替として、キュビナ テストを活用しています。搭載問題を確認したところ小テストとしてちょうどよい難易度だと感じ、利用を開始しました。昨年度は、担当していた1年生の地学分野が終わったタイミングで既習単元のキュビナ テストをまとめて配信。年度末の約1ヶ月で1年間の振り返りとして活用しました。今年度は、1年生は各単元の学習終了直後に、2年生は授業時数や定期試験の範囲との兼ね合いを見て試験後の振り返りとして活用しています。今後は、単元学習直後の実施に統一していきたい方針です。
那珂中学校でも、定期テストや学校全体で毎週行っている単元テスト(教科を週替わり)とは別に、授業内での単元末の確認テストとしての活用を進めています。各学年の担当教員間で授業進度を確認し、進度がそろったタイミングで学年共通の形で実施。操作面など従来の紙のテストからの切り替えも生徒たちはスムーズに受け入れており、実施にあたって特別な声かけはほとんど必要ない状態となっています。
2つ目は、受験前の復習教材としての活用です。
城西中学校では、中学3年生の理科の授業内容がすべて終了した後、受験前の復習教材としてキュビナ テストを活用しました。教科書の学習が終わる12月頃から受験前の期間に、紙の問題集だけでは不足しがちな問題数や難易度の幅を補う教材として利用されています。成績評価に組み込むためのテストではなく、生徒自身が「どこができていて、どこにつまずいているか」を確認するためのテストとして位置づけ、単元ごとに紙の問題集に取り組んだ後、同じ範囲のキュビナ テストを授業中に配信し、生徒が自分の理解度を確認する流れで活用しています。


導入効果① 意欲的な振り返りへの接続
生徒にとって、テストの結果がすぐに返却されることは大きなメリットになっています。以前の紙のテストや自作テストでは、採点や成績処理の対応で、テスト実施後すぐに結果を返却することが難しく、振り返りや解き直しを宿題とすることもありました。キュビナ テストでは、テスト実施後、早ければその授業時間内で採点・返却されるため、自分がどのくらいできていたか、どこを間違えたかをすぐに確認でき、意欲的な振り返りにつなげることができます。
城西中学校では、テスト直後に自分の理解度を確認できるようになったことで、生徒が教員に質問する姿が増えています。紙のテストでは、答案用紙全体を眺めて誤答を数えるだけの振り返りになることもありましたが、キュビナ テストでは画面上で1問ずつ確認できるため、生徒が自分の解答を丁寧に見直すことができています。
春吉中学校では、すぐに点数や間違えた問題を確認できることで、得点に喜んだり、悔しさを次の学習につなげたりする様子が見られます。クラス全体の正答率などの結果を紹介することで、生徒が前向きに取り組むきっかけにしています。
那珂中学校では、学習の記憶が新しいうちに授業内でフィードバックまで実施できることによる学習効果の向上を感じています。単元ごとのキュビナ テストを目標に、これまでキュビナ(ドリル)を使った学習が定着しづらかった生徒も、前向きに学習する姿が見られるようになりました。
導入効果② 働き方改革と学習の質向上の両立
教員にとっても、テスト準備や採点にかかる業務負担が大きく軽減され、働き方改革と定着確認の機会の確保による学習の質向上を両立できるようになっています。従来のテストでは、教材研究を含めた問題作成・印刷・採点・返却・記録などの業務上の負荷が大きく、行事や校務が立て込む時期には小テストの実施自体を見送らざるを得ないこともありました。キュビナ テスト上で一連の業務が自動化・集約されたことで、新たな時間を創出でき、前述の振り返りの時間などに充てることができています。
城西中学校では、これまで合計で2〜3時間程度かかっていたテスト作成・印刷にかかる時間がほぼゼロになり、準備や採点にかかる時間を抑えられることで、生徒の理解度を把握したり、授業中の解説や質問対応に時間を使いやすくなっています。
春吉中学校でも、従来は作成・印刷に約1時間、採点・点数記録に1クラスあたり15〜20分程度かかっていた時間を削減でき、多忙を原因にテスト実施を見送らずにすむようになっています。教員の働き方が重視される中で、定着確認の機会を確保しながら、業務時間を抑えられる点は大きなメリットだといいます。
那珂中学校では、紙の単元テストで発生していた問題作成や教材研究、印刷、採点、返却、集計といった業務を大幅に効率化。特に採点業務については、デジタル採点ツール導入後も担当クラス合計で3〜4時間程度かかっていた採点時間がほぼゼロになりました。
導入効果③ 多様な子どもたちのへの対応
さらに、紙のテストに苦手意識のある生徒にとっても、キュビナ テストは取り組みやすい学習機会になっています。タブレットで取り組めることで、書くことや漢字に苦手意識のある生徒も参加しやすくなり、紙の筆記テストでは白紙で提出していた生徒が、デジタルならではの気軽さや解答しやすさから、少しずつ取り組む姿も見られました。
那珂中学校では、実施時の工夫として、テスト直前に5分程度の時間を設けて、それぞれ選んだ方法でテスト前の復習を行うようにしています。対象範囲のキュビナに取り組んだり、教科書やノートを見直したりすることで、普段あまり意欲的でない生徒もテストに向けて前向きに取り組む様子が見られています。
取材ご協力ありがとうございました
福岡市立城西中学校、福岡市立春吉中学校、福岡市立那珂中学校でキュビナ テストを活用いただいている理科の先生方にお話を伺いました。ご協力ありがとうございました。
