導入後に紙の復習プリントをQubena利用に切り替えられた、三豊市立仁尾小学校の先生に経緯や導入後の成果を伺いました。
Before
国語と算数の復習プリントを児童数分購入。問題量の不足に対応するため、コピー可の問題集も購入。先生は都度プリントの選択、配布、回収、採点を行っていた。
After
復習プリントの購入をやめ、Qubenaの利用に置き換える。一問一答形式と即時採点によって児童は短時間で学べるようになり、先生は配布や採点など事務的な作業が減った。
三豊市立仁尾小学校ではQubena導入後の2年間、段階的に活用を進め、活用頻度を徐々に高めました。2021年度から検討を続け、まずは学校内での使用からスタート。その後、3年生以上は、週末のみ端末持ち帰りをはじめ、2023年度は4月より、基本的に毎日持ち帰っています。
活用推進のポイントをご紹介します。
ポイント1 学校内の推進体制
仁尾小学校では、管理職と先生方が同じ方向を見て議論・検討を進められる組織を目指しています。確立された情報共有や会議の在り方が、校内一体となった活用推進につながりました。
Qubena活用においては、若手教員が現場の推進を担当しました。担当者が主体的に推進を進められるよう、教育委員会からの文書やQubenaの活用情報について、担当者が要点をまとめ校内に共有する仕組みが作られています。
加えて、適時、ICT担当と管理職が協議し、その内容を定期的に開催される企画委員会(主任会)に提示し、その中で方向性が妥当であるか等を話し合い、ゴールを設定しています。ゴールに向かっての具体的な取り組みを、企画委員会(主任会)おいて決定することで、全員参加の活用推進を可能にしています。
例えば、ある学年がQubenaをあまり使えていないことがわかった際にも、この会議で対応を話し合いました。話し合いの結果、子どもたちに等しく活用の機会を与えるため「校内統一のQubenaタイム」の取り組みが決定。この時間中に改めて活用の様子を確認できたことで、Qubenaをあまり使えていない学年の子どもたちと、担当の教員へのフォローを同時に行えたそうです。
ポイント2 教育委員会の力強い後押し
学校での推進に当たっては、教育委員会からの適切な後押しも大いに役立ちました。
後押しのひとつは、教育委員会の方針の明確な打ち出しです。教員向けの研修がしっかり行われたことに加えて、年度初めや夏休み前など適切なタイミングで教育委員会から発信があり、Qubena活用の方針が伝えられました。これが学校現場の担当者の後ろ盾となり、安心して活用推進に取り組むことができました。
もうひとつの後押しは、学校現場での不安や困り事を、教育委員会が解決したことです。例えば、端末が壊れるのが不安という教員や保護者の声に答えて、教育委員会が端末の補償を手厚くしました。加えて、予備の端末をすぐに回せる環境が作られたことで、必要以上に不安視する必要がなくなりました。
学校でも端末の取り扱いについては十分指導されており、現在まで大きな問題は発生していないそうです。
Qubena活用のメリットと今後の課題
プリントからQubenaになったことで「1枚」の区切りがなくなり、子どもたちが主体的に学ぶようになりました。家庭学習においても、夕飯の前、入浴の前後など、短い時間を活用し自ら計画立てて学習する児童が増えているそうです。
先生はプリントを選ぶ時間や採点にかける時間が減り、子どもたちと関わる時間が増えました。
一方で課題は、保護者に向けた情報発信です。プリントに比べて、保護者が子どもの学習状況を把握しにくいという声があるとのこと。子どもたちの学習状況や、Qubenaの利用が成果にどうつながっているかを、保護者に知らせる取り組みが検討されているそうです。
取材ご協力ありがとうございました
三豊市立仁尾小学校様、インタビューにお答えいただきありがとうございました!
教育委員会からの適切なサポートと、管理職を中心とした学校の組織づくりによって、Qubena担当者を中心に学校一体でQubenaを活用推進いただけた様子をお聞きすることができました。
COMPASSとしても保護者向けの資料のご用意はございますが、さらにお手伝いできることがないか、模索してまいりたいと思います。