中学校 算数/数学 授業内授業外課題配信振り返り 単元学習ワークブック5分間復習 授業内容の復習学力向上

「連立方程式」 連立方程式の解き方(加減法)

CASE

単元名
「連立方程式」 連立方程式の解き方(加減法)
学年
中学2年生
利用ツール
教科書、ノート、Chromebook、Qubena、問題集
 学習内容教師の働きかけ生徒の活動
導入①7分

Qubenaで前時の内容に関する小テスト(5分間)を行う。
残った時間は5分間復習を行う。
【Qubenaワークブック配信】 中2>連立方程式>加減法

机間観察&声掛け+Qubenaマネージャーをチェックする。

机の上はChromeBookのみにし、小テストを解く。

導入②10分

ノートに本時のねらいを書く。
前々時、前時の問題をふりかえる。
本時の内容(2つの式を変形して解く連立方程式)の解き方を考える。

生徒へ発問しながら授業を進めていく。

先生からの発問に答えながら連立方程式の解き方をふりかえる。
※ノートを思考の場とするため、この段階ではノートを取らない。

展開25分

教科書の例題に取り組む
終わった人から答え合わせ。

机間観察・指導を行い、質問に答える。

答え合わせは各自ポータルサイトに掲載されている答えを使って行い、わからないことは質問する。
答え合わせまで終わった人はQubenaか問題集に取り組む。

まとめ8分

ふりかえりシートをかく。
次回の用意、宿題について周知する。
【Qubenaワークブック配信】 中2>連立方程式>加減法

教科書の問題が終わっていない人は、次回までに答え合わせも含めて終えてくるよう指示。
早く終わった人は問題集を解く。

連立方程式を解く過程のふりかえり、問題を解くための方略や数学的な見方や考え方の変容をふりかえりシートに記入する。

  • 課題(基礎学力の土台構築と学習意欲の醸成に向けて)

理解するのに時間がかかったり、授業に積極的になりにくかったりする生徒に対して、どのように授業へ興味を持たせ、基礎学力向上と学習意欲の醸成を目指していくのか悩んでいました。
2021年度からQubenaが導入されましたが、21年度はとにかくQubenaを使ってみるというところに焦点を当てていました。
2022年度についてはまだ手探りの部分もありますが、よりポイントを絞って効率的にQubenaを使っていくために、主に下記2つについて検討・実践を進めています。

1つ目は、授業内容を理解するために必要な最低限の土台を作ることです。数学においては基礎的な「読解力」と「計算力」の向上を土台として考えていますが、このうち計算力の向上についてはQubenaを活用していこうとしています。
2つ目は、学習習慣や学習意欲を高め、確かな資質・能力を身につけるための方略です。これには「タブレットの活用」と「メタ認知的な支援」が必要だと考えていますが、Qubenaを活用することがタブレットの活用となり、将来的にはQubenaを用いた「自由進度学習」を取り入れることで「自らの学習を調整する力」を高めることも想定しています。

  • 活用(家庭学習×授業内演習で「わたしにも解ける!」の成功体験を)

基礎的・基本的な知識・技能の習得と定着のためのしくみとして、Qubenaを全面的に活用しています。

例えば2022年度より家庭学習はすべてQubenaのワークブックを配信しており、Qubenaだと紙の課題よりも提出率が高いです。
家庭学習用ワークブックは正答率90%を目指す指導をしており、これを「主体的に学習に取り組む態度」の評価に還元しています。

また、本指導案のように授業はじめの7分間でQubenaの小テストを実施していますが、実は家庭学習用ワークブックの中から問題を出題しています。
生徒は同じ問題を2回以上解くことになりますが、これは少し理解するのに時間がかかる生徒にも、【家庭で繰り返し解く→小テストで自分でもちゃんと解ける=点数が取れる】という成功体験をしてもらいたいという狙いからです。
小テストは「知識・技能」の評価へ反映をしています。 なお小テストが早く終わった生徒がいた場合は、「5分間復習機能」や「問題一覧機能」を使って過去の単元の復習にも取り組んでいます。

  • 効果(生徒の基礎学力が少しずつ付いてきたものの、更なる課題も)

このような取り組みを行っていく中で、生徒へQubenaに関するアンケートを取りました。
例えば「Qubenaで基本的な計算の力がついた」という質問に対しては、5割近くが肯定的な回答をしていました。

グラフ

また、①学習習慣が身に付いた、②知識の理解ができた、③計算の力がついた の項目で3つとも肯定的な解答をした生徒の知識・技能の得点率を出してみたところ、得点率90%以上の生徒が31人中18人という結果も出ています。

一方で、解説を読んでいない生徒や解説を読むにも読み切れない生徒の存在があり、今後取り組むべき課題も出てきているのが現状です。今後は「自由進度学習」など授業スタイルの改革も検討していきます。

引き続き授業研究サイクルのPDCAを回していきながら、組織的な授業力の向上を目指しています。